油揚げはどうやって生まれたのか なぜキツネの好物と呼ばれるようになったのか

夕飯がお稲荷さんだったので今回はその要となる油揚げについて一考したいと思います。

私は妻の作った稲荷ずしが大好物でして、今度いつつくってくれるかな~といつも心待ちにしているのでした。

我が家のお稲荷さん シャリがパンパンなのが特徴

油揚げは稲荷ずしの他にも味噌汁やうどんの具、おでんのもち入り巾着など、

とても馴染みのある食材ですが、

いつどの様にして誕生したのか、

なぜキツネと呼ばれるのか一考してみたいと思います。

油揚げのルーツは精進料理か? それとも南蛮渡来の天ぷらか?

油揚げが誕生したのは室町時代で、お坊さんが考案したと言われています。

野菜や豆腐を中心とした精進料理を食していたお坊さんが、

色々試行錯誤して肉の代わりに生み出したのが油揚げということのようです。

元々肉の代用品だった豆腐を更に肉に近づけようと頑張ったんですね。

この他には、長崎で南蛮料理としてポルトガルから伝わった

天ぷら種の一つと言う説もあります。

どちらが正解なのかこれだけでは判然としませんが、

もう一つ豆腐を揚げた料理である厚揚げから歴史を探ると、

室町時代後期に編纂された「尺素往来(せきそおうらい)」という書簡に辿り着きます。

この中に「豆腐上物(あげもの)」という言葉が記されているんですね。

鎌倉時代に中国から豆腐が伝わり、室町時代には油で揚げる調理法が

伝わったということが言われてますので、

この「豆腐上物(あげもの)」が厚揚げのことだと考えられるんじゃないでしょうか。

以上のことから私の一考では、室町時代のお坊さんが生み出したということになります。

油揚げそのものが文献に登場するのは江戸時代の初期になります。

当時油は高級品だったため身分の高い一部の人しか口にすることはなかったようで、

庶民の間に広まったのは江戸の中期と言われています。

高級品だった油もこの頃になると生産量が増してきて庶民にも手が届くようになり、

日持ちの良い食材として油揚げが庶民の間に急速に広まっていったのです。

油揚げはなぜキツネの好物と言われるのか?

油揚げのことをなぜかキツネと言ったりしますよね。

キツネうどんなんかが代表格だと思います。

因みに関東ではキツネうどん、キツネそばという風にうどんもそばも同じキツネですが、

関西ではキツネと言えばうどんで、そばの方はタヌキとなります。

キツネは雑食でネズミなどの小動物を好んで食べます。

古来より農作物を荒らすネズミは厄介な存在だったことから

ネズミを食べてくれるキツネはとても大事にされてきました。

また穀物の神様、稲荷神の使いともいわれ広く信仰されてもいました。

元々はネズミを揚げたものをお供えしていましたが、

仏教の伝来で殺生は良くないという教えが広まり、

代わりに油揚げをお供えするようになったと言われています。

油揚げにお米を詰めた稲荷ずしがネズミの揚げ物に似ていたからという説もあります。

こういった背景から、キツネの好物と言われるようになったというのが真相のようです。

鎌倉は佐助稲荷神社にある祠の一つ

ご当地 油揚げ

ここでは地域によって特徴のある油揚げを紹介します。

・京あげ(京都)
 関西地方で販売されている油揚げの一種で普通の油揚げより

 厚めに切った豆腐を使っています。

 そのため中に少し豆腐が残っています。

・三角あげ(仙台)
 三角形をした大ぶりの油揚げで厚みはありますが中までしっかり火が通っていて

 ふわふわ、ジュワーな食感と大豆の甘みが口いっぱいに広がる仙台市西方寺の名物です。

・大和揚げ(奈良)
 厚揚げのように分厚いですが、薄揚げの類です。外はカリカリ、中はふんわりした食感で

 油揚げと厚揚げを同時に味わうことができます。

・松山揚げ(愛媛)
 豆腐の水分を抜いてから揚げるため、油抜きをする必要がなく長期保存もできます。

・栃尾揚げ(新潟)
 通常の油揚げの3倍という厚揚げと見間違えるほどの巨大さです。

 鍋で2回揚げることで芯までふっくらと仕上がり、大きさ、味ともに

 日本一と呼ばれています。

・竹田揚げ(福井)
 大正14年創業の油揚げと豆腐の老舗谷口屋さんの油揚げです。

 パリッと香ばしい表面と、ハンバーグのようなジューシーさで

 テレビでも紹介されている逸品です。

まとめ

今回は夕飯にお稲荷さんをいただいたことから、油揚げについて一考してみました。

普段何気なく食べている油揚げにも、いろんな謂れがあるんですね。

お稲荷さんがネズミの揚げ物の代わりだったとは・・・

まあ、これは一つの説ではありますけれども・・・

稲荷神とキツネの関係については詳しくは触れませんでしたが、

時間があればまた調べてみたいと思います。

それではまた、一考していきます。


 

コメント

タイトルとURLをコピーしました