冬の風物詩『焼き芋』の歴史 ラーメン屋との因縁とは・・・

「い~しや~~きいも~~~・・・焼きたてっ!!」

冬になると何処からともなく聞こえてくる声、ここ数年はあまり聞かない気がしていましたが、今年2021年はなぜか頻繁に聞こえてきます。

家の近所や、私の勤めている会社の近くでも・・・

どうも最近またブームになってるようですね。

そこで今回は焼き芋について一考、歴史や今と昔の違い、最近のトレンドなんかについてまとめてみました。

焼き芋の歴史 今と昔、焼き方の違い

日本では享保4年(1719年)京都郊外で焼き芋が売られていたという記録が「海遊録」という朝鮮通信使の紀行文に記されています。

また、関東に於いては寛政5年(1793年)に本郷四丁目の木戸番が焼き芋を番屋で売り出すと、冬のおやつとして人気を集め、それまでの蒸し芋に取って代わるようになったといいます。

当時の焼き芋は今と違い、腰の高さほどある壺の中に炭を入れ、壺内部の空気を熱して焼く壺焼きという方式でした。

今の一般的な石焼き芋が登場したのは昭和26年のことでした。

三ノ輪万蔵という人物が考案したといわれ、それまでの壺焼きに比べ短時間に大量の調理ができるようになったと言います。

また、この三ノ輪万蔵という方はラーメン屋の経験があることから(多分チャルメラやってた・・・)リヤカーに焼き芋の調理器具を載せて、焼きながら販売をはじめたといいます。

場所を選ばず、焼きたてあつあつを買って食べられることから人気が集まり、石焼き芋のスタンダードなスタイルとなったのです。

焼き芋には過去4回のブームがあった その背景とは・・・

江戸時代に誕生したと言われる焼き芋ですが、その後現代に至るまで4回のブームがあったと言います。

1回目、文化・文政(1804年)~明治(1868年)頃

江戸時代後期は砂糖は貴重品だったため、甘くて安い焼き芋は老若男女を問わず大人気となりました。

2回目、明治~大正12年(1923年)頃

明治以降東京の人口急増や値段の安さによって需要が高まり、焼き芋の専門店が出来るようになりました。冬季限定の商いで夏場はカキ氷店を兼ねるケースが多かったようです。

3回目、昭和26年(1951年)~昭和45年(1970年)頃

大正12年の関東大震災以降、洋菓子の普及や食料統制によって焼き芋の消費は減退しましたが、昭和26年になると三ノ輪万蔵の考案した焼き芋の引き売りが東京にも登場し大ブームとなります。

しかし昭和45年の大阪万博を期に、ファーストフード店の進出などによって衰退の道を辿ることになります。

そして、平成15年頃から砂糖を使わないヘルシーな食品として再度注目を集め、第4回目のブームが到来し、これまでのイメージに捕らわれない焼き芋も登場しています。

まとめ

今回は焼き芋について、極々簡単ですが歴史などをご紹介しました。

引き売りの焼き芋屋さんは、ラーメン屋さん(チャルメラ)が元になってたなんて面白いし、妙に納得ですよね。

冬の風物詩、引き売りの焼き芋屋さんが何時までも続いてくれますように・・・・

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